この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鼓膜から流れ込む愛
第1章 出会いと告白
私は全速力で家に帰って、膝から崩れ落ちた。

なんであんなことを言ってしまったのだろう。

もう二度とあの男性と顔を合わせられない。

そう、私はあの場面で愛の告白をしてしまったのだ。

「いや確かに好きだよ!?声は!ドストライクだったけどさ!会って5秒で『好きです!』は流石にやばすぎるだろ!?」

『好きです』の言葉の前に(声が)が入っているとはあの男性も思わないだろう。

というより、挨拶の次の言葉が『好きです』なんて、予想も付かなかっただろう。

「あー、やらかした…もうあの店の前通れない…」

万が一にもまた顔を合わせてしまったら、次こそ通報されるかもしれない。

通報されずとも、怪訝な顔をされるのは確かだろう。

そんな気まずい空気になるのも嫌だし、あの店の前を通る度に怯えなきゃいけないのも疲れる。

「まぁ、あの状況で一番怖かったのはあの人だと思うけどね…」

そんな後悔を抱きながら私はご飯を食べようと冷蔵庫を開ける。

だがその冷蔵庫には調味料しか入ってなかった。

カップ麺でいいかと思い棚を開けるも、そこにも目当てのものは見つからない。

「そういえば家の食糧無くなったから、今日はコンビニでご飯買って帰ってこようと思ったんだった…」

あの場から一刻も早く逃げたいと思い、脇目も振らず帰って来た為、そんなことはすっかり忘れていた。

今から家を出るのは面倒くさい、だが残業を耐え忍んだこのお腹はもはや空腹の限界に達している。

「しょうがない…」

私は重い腰を上げ、コンビニへ向かった。

(何食べようかな…あ、ついでに酒も買うか…)

なんて考えながらコンビニに入ろうとした時、目の前の自動ドアから人が出てきた。

「あっ、すみませ……」

ふっと視線を上げると、目の前にはあの男性がいた。

「「あっ」」

私は全身の穴という穴から冷や汗が流れ始めた。
/12ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ