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鼓膜から流れ込む愛
第1章 出会いと告白

私は全速力で家に帰って、膝から崩れ落ちた。
なんであんなことを言ってしまったのだろう。
もう二度とあの男性と顔を合わせられない。
そう、私はあの場面で愛の告白をしてしまったのだ。
「いや確かに好きだよ!?声は!ドストライクだったけどさ!会って5秒で『好きです!』は流石にやばすぎるだろ!?」
『好きです』の言葉の前に(声が)が入っているとはあの男性も思わないだろう。
というより、挨拶の次の言葉が『好きです』なんて、予想も付かなかっただろう。
「あー、やらかした…もうあの店の前通れない…」
万が一にもまた顔を合わせてしまったら、次こそ通報されるかもしれない。
通報されずとも、怪訝な顔をされるのは確かだろう。
そんな気まずい空気になるのも嫌だし、あの店の前を通る度に怯えなきゃいけないのも疲れる。
「まぁ、あの状況で一番怖かったのはあの人だと思うけどね…」
そんな後悔を抱きながら私はご飯を食べようと冷蔵庫を開ける。
だがその冷蔵庫には調味料しか入ってなかった。
カップ麺でいいかと思い棚を開けるも、そこにも目当てのものは見つからない。
「そういえば家の食糧無くなったから、今日はコンビニでご飯買って帰ってこようと思ったんだった…」
あの場から一刻も早く逃げたいと思い、脇目も振らず帰って来た為、そんなことはすっかり忘れていた。
今から家を出るのは面倒くさい、だが残業を耐え忍んだこのお腹はもはや空腹の限界に達している。
「しょうがない…」
私は重い腰を上げ、コンビニへ向かった。
(何食べようかな…あ、ついでに酒も買うか…)
なんて考えながらコンビニに入ろうとした時、目の前の自動ドアから人が出てきた。
「あっ、すみませ……」
ふっと視線を上げると、目の前にはあの男性がいた。
「「あっ」」
私は全身の穴という穴から冷や汗が流れ始めた。
なんであんなことを言ってしまったのだろう。
もう二度とあの男性と顔を合わせられない。
そう、私はあの場面で愛の告白をしてしまったのだ。
「いや確かに好きだよ!?声は!ドストライクだったけどさ!会って5秒で『好きです!』は流石にやばすぎるだろ!?」
『好きです』の言葉の前に(声が)が入っているとはあの男性も思わないだろう。
というより、挨拶の次の言葉が『好きです』なんて、予想も付かなかっただろう。
「あー、やらかした…もうあの店の前通れない…」
万が一にもまた顔を合わせてしまったら、次こそ通報されるかもしれない。
通報されずとも、怪訝な顔をされるのは確かだろう。
そんな気まずい空気になるのも嫌だし、あの店の前を通る度に怯えなきゃいけないのも疲れる。
「まぁ、あの状況で一番怖かったのはあの人だと思うけどね…」
そんな後悔を抱きながら私はご飯を食べようと冷蔵庫を開ける。
だがその冷蔵庫には調味料しか入ってなかった。
カップ麺でいいかと思い棚を開けるも、そこにも目当てのものは見つからない。
「そういえば家の食糧無くなったから、今日はコンビニでご飯買って帰ってこようと思ったんだった…」
あの場から一刻も早く逃げたいと思い、脇目も振らず帰って来た為、そんなことはすっかり忘れていた。
今から家を出るのは面倒くさい、だが残業を耐え忍んだこのお腹はもはや空腹の限界に達している。
「しょうがない…」
私は重い腰を上げ、コンビニへ向かった。
(何食べようかな…あ、ついでに酒も買うか…)
なんて考えながらコンビニに入ろうとした時、目の前の自動ドアから人が出てきた。
「あっ、すみませ……」
ふっと視線を上げると、目の前にはあの男性がいた。
「「あっ」」
私は全身の穴という穴から冷や汗が流れ始めた。

