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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第2章 2
『いいよ、試してみる?』

顔を上げると、目の前にいる夏目さんは、そう言って柔らかく微笑んだ。
(…って!この人何言ってるの⁉︎)

酔いも冷めてしまうんじゃないかと思うくらいびっくりして目を見開くと、目の前の紳士は面白そうに顔をジッと見つめて来た。

『どうする?』

『どうするも、何も…』

モゴモゴと口ごもると、困らせた張本人はクスリと笑った。

……試すって?

『試すって…何を?』
『葵さんが魅力的な女性だってこと。』
『どうやって…?』

『…とにかく。』

そう言って、床に座った私をひょいと持ち上げて、ソファーに座らせてくれた。

『少し、酔いを覚ました方が良いね』

と笑われた。

私が魅力的かどうかなんて、どう試すと言うのだろう?
頭がぐるぐるして、考えがまとまらない。

『どうする?帰る?
と、言っても、ここから家までどれくらいかかるの?』
『あ、歩いて多分30分くらいです。
けどタクシーでも流れていれば、タクシー乗っちゃいます。』

『帰る?』

そっと、夏目さんの手が頬に伸びた。

『帰ると言うなら、タクシー一緒に捕まえよう。』

そっと、夏目さんの手が頬に触れる。

『…あの。
夏目さんが迷惑でなければ…
ちょっと休ませてくれたら助かります。』

ふぅーっと、小さく深呼吸をする。

『…で、…教えてください。
魅力的かどうか。』

と、言うと、恥ずかしくて俯いた。
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