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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第2章 2
『そろそろ、帰れるかも…です。』

夏目さんの胸を押し、腕の中から離れる。
さっきよりも、酔いが冷めた気がして、しかもあんなことがあったから、眠気も飛んでいた。

『泊まっていけば?
明日、用事ないなら。』

って!
えっ⁉︎
…っと、なんだろう。
この温度差は。
なんだか、私だけあたふたしてるみたいな。
…変な警戒心を持つのは、私だけなのかな。

『…あの。
泊まるって、あの…』

しどろもどろに言うと、

『大丈夫。嫌がることはしないから。
けど、こんな時間に、女の子を一人で帰すわけにはいかないからね。』

なんだか、結局夏目さんのペースな気がする。
…流される私がダメなのかもだけど。
いつもなら、こんな判断しないのになーと思う。
これもタイミングなのかも。

そう思いながら、スッキリした身体を丁寧に拭きながら、夏目さんが貸してくれた部屋着に袖を通す。
…ぶかぶかだし。
…こんなことならコンビニで下着を買っておくんだったと思うけど。
全てが予定外だものね。

『…お風呂、お先でした。』

返事がなくて夏目さんを覗く。
腕組みをしたまま目を瞑っていた。
…寝てるかな?

とりあえず、夏目さんの隣に座ってみる。
夏目さんに起きる気配はないし…
どうしよう、かな……


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