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愛蜜花 〜優しいSとMの関係〜
第3章 3
唇が離れて、再びぎゅっと抱きしめられた。

『ふーっ、ヤベ。
なんか、余裕ないや。』

と、抱きしめられた上から、夏目さんの声がする。
また、ふっと力を緩められると、軽く顎を持たれると再び唇が重なった。

『…んっ…夏目さ…ん』
『…嫌?』

ブンブンと首を横に振る。

『良かった…』

と、再び、優しいキスが落とされた。
ヤバいのは、多分私の方。
こんなに急展開で物事が進んで行くのは初めてだし。
こんなに…
強く抱き締められるのも、多分初めて。

そのまま、夏目さんの唇が首筋を這う。
優しく、優しく。
そして、その唇が胸元まで来ると、胸の間でチュッと音を出して夏目さんの顔が離れた。

…と。

そこで、身体を戻されて、視線がぶつかる。
必死で声を殺していたの、バレたのかな。
…と、くしゃっと頭を撫でられた。

わけも分からずポケッとすると、

『…とりあえず、ストップ。』

と、笑った。
…そんなに、物干しそうな顔してたのかな。
けど…もっと欲しいって思っちゃった。

『夏目さん…』

そう言うと、自分から夏目さんの唇に自分の唇を付けた。
すると…
夏目さんの舌が唇を割って、私の口の中に入って来た。
びっくりする私を支えるように、夏目さんの手が私のうなじから頭に添えられる。
何度も何度も顔の角度が変えられて、口の中全体を夏目さんの舌が這いずり回る。
時折、息が通るくらいの隙間が出来るけれども、またその隙間を埋めるように密着させられる。

『…んっ…ふ…っん…んっ…』

頭が溶けそうな、こんなキス…
もっと、もっと欲しくて、私は夏目さんの背中に腕を回した。



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