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第1章 梨果の写真集を計画しよう！

「おーりとーり！石垣島っ！！きゃー快晴っ！」

石垣空港に着くと梨果と友也がはしゃぐ。私も初めて来たので非日常感に心踊る。

「東京とは空が全然違うね、おじさん。」

「そうだね、とてもいいところだ。」

「おーい、待ってくれー。」

荷物受け取りレーンから大量の荷物を転がしてくる富山氏。

「たった2泊なのになんでそんな大荷物なんですか？」

「梨果ちゃんが着る衣装やら何やらだよ。」

「な、なるほど。」

(また変な衣装じゃないといいけど……)

「とりあえず撮影は明日だ。今日は観光をして早めに休もう。」


真田氏の運転するレンタカーで島を周遊してホテルにチェックインした。

「えっ？富山さん。私とおじさん部屋別々なの？」

「当たり前だよ梨果ちゃん。明日は大事な撮影なんだから。」

要するに撮影前に大事なモデルとセックスするなとのお告げである。

「梨果ちゃんは１人部屋だ。」

「そうなんだ……。」

「男たち4人は同部屋だ。」

「「ええっ……」」

「おい、そこの親子。“ええっ”って何だ。少しでもコストを下げないとだろ。」

「「はーい……」」


ホテルのレストランで夕食を済ませて夜のプライベートビーチに出る。富山氏は友也を連れて先に部屋へ戻ったようだ。

「素敵…。明日このビーチを使わせてもらう事になってるの？」

「おう、許可をもらってる。」

そう答えて真田氏は海風に髪をなびかせた梨果をパシャリと撮影する。観光道中も彼は常にカメラを携えて梨果を撮影していた。

「…梨果ちゃんは本当に美少女になったな。」

人気タレント真田美幸という国民が認める美少女の父親でもある彼だが、かねてより梨果の美しさに心奪われた者のひとりだ。

珊瑚礁に囲まれた島は白い波が沖に見える。砂浜も真っ白だ。

「くしゅん！」

ノースリーブの梨果がくしゃみをする。

「夜風で冷えるから部屋に戻ろう。」