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梨果サイドストーリー
第2章 手に入れた非日常
玄関から階段で三階のアトリエまで往復してダンボール箱を二人で5箱ほど運んだ。
急な階段だし下から見上げればスカートの中が見えるのは必然だと思う。両手が塞がってたから防ぎようがなかったけど、父もダンボール箱を運びながらわざわざ上を見ないだろうと高をくくってた。

「…梨果、もしかして下着を穿いていないんじゃないか?」

最後の荷物を持ってきた父が訊ねてきた。

バレた…。

「え?いや、穿いてるよー!」

「穿いていないだろ。ちょっとスカートを捲って見せなさい。」

「え?嫌に決まってるじゃん。何言ってるの?穿いてるってば!」

「いいから見せなさい!」

語気を強く言われてあわてて私は両手でスカートの裾をめくり上げた。
父が私のアソコを視てる。恐怖で震えた。

「ほぉ……。」

「も、もういいでしょ。」

近づいてしゃがんで来そうになったのでスカートの裾を下ろした。

「やっぱり穿いてないじゃないか。ダメじゃないか、ただでさえそんな短いスカートで。誰かに見られたらどうする。そもそもなぜ穿いてないんだ?」

「…き、今日プールがあって、家から水着着て行ったら下着を持って行くのを忘れちゃって…。」

また嘘をついてしまった。

私を舐め回すように視る父。怖い…こんな顔初めて見た。

もしやと思ったのか私の胸あたりを見てきたのでとっさに腕で隠した。

「なんだ、ブラジャーも忘れたのか。ドジにも程があるぞ。腕をどけなさい。」

「いや…。」

「どけなさい!」

両腕を掴まれ胸に顔を近づけてきた。

「やっぱり透けて見えるじゃないか。」

「やっ!見ないで!もういいでしょ、部屋戻る!」

父が正気の顔でないので腕を振り払って急いで逃げ出した。
怖い…。嘘をたくさんついた罰だ。
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