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祐子
第1章 祐子 : その1
あまり飲めないビールを飲み過ぎたせいか、ベッドに入ってもなかなか寝付けず
ぼんやりと今日の会社での出来事を思い返していた。

「ありがとう!」と白い歯を見せて微笑む村瀬部長の顔がうかんだ。
頼まれた資料を作成し届けた時のことだった。

祐子は今年の春から、村瀬部長の専属秘書になっていた。
「今後、我が社を背負って立つ人物だ」上司から村瀬部長のことを、そう説明された時、とても緊張したのを思い出した。
想像していたとおり、村瀬部長は尊敬に値する、仕事のできる人物だった。ただ、仕事以外の話は一切しないのが、祐子には少し不満だった。

「ありがとう!」とお礼を言われたのは初めてではなかったが、何故か今日はとても嬉しかった。

村瀬部長のことを考えていたとき、祐子はふと下半身に違和感を感じ、パジャマのズボンの中に右手を入れた。

祐子はなんとなく締め付けられる感じが嫌で、高校時代から寝る時には下着は付けていない。

「いやだ…濡れてる!」

驚きと恥ずかしさで手を引こうとした瞬間、また、村瀬部長の笑顔が現れた。
右手は祐子の意志に逆らって、恥毛をかきわけ襞に隠れていた蕾を捉えた。

「いっ、いや…」

一瞬、右手は躊躇したように動きを止める。

「いや…、やっ…やめないで…」

右手は前にもまして大胆に動き出した。
前の彼と別れてから、3年以上も放ったらかしにされていた祐子の蕾は、嬉しさに身を震わせていた。
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