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僕の麗子さん
第4章 電話
忙しいのは分かっていた。
それでも、やはり会いたくなるのだ。
僕はその返事を聞いてちょっと気分が落ちてしまう。
すると、電話口でそれを察した麗子さんはこう言ってくる。
「必ず、また会えるようにするわ…だから、それまで待っててくれる?」
僕は、そんな事は当たり前だと思っていた。
いつまででも、麗子さんを僕は待つことが出来る。
「もちろんだよ。僕はいつまでも麗子さんを待ってる…」
麗子さんはそれを聞くと安心した様だった。
「私も、領くんに早く会いたいわ…」
「僕だって、早く麗子さんに会いたいよ…」
麗子さんと僕の身体がひとつになった様な感覚になる。
「今日は領くんはこれから、何して過ごすの?」
麗子さんが僕のすることに関心を示してくれる。
それは、とても僕は嬉しく感じていた。
「今日は、これから好きな絵を描こうと思ってるよ…」
「領くんは、絵が上手よね…」
そう言うと、とても嬉しそうだった。
「僕は、麗子さんの絵を描きたいんだ…」
「え?私の絵?」
「そうだよ。麗子さんの絵だよ…」
「どうして、私なの?」