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僕の麗子さん
第5章 悪友

僕は何も答えることができなくなってしまった。
それに、僕はまだ学生だ。

結婚なんて考えられなかったが、麗子さんと一緒に居たいという気持ちは求めてやまなかった。

「俺は、その麗子って女はやめた方がいいと思うぜ…」
「なんでだ?」

「だって、お前、遊ばれてるんじゃねぇのか?」
「え?遊びで彼女が僕と付き合ってるっていうのか?」

僕はちょっと腹が立って声が大きくなってしまった。
隣のカウンター席で飲んでいる男性がこちらを向いて見ているのが分かった。

「まぁ、落ち着けよ…熱くなるなって…」
「あぁ、悪かった、ちょっと感情的になってた…」

僕はそう言うとバドワイザーを一口飲んで喉を潤した。
興奮して喉が渇いて仕方がなかったのだ。

「そもそもだな、人妻が本気で20も年の離れた若造を相手にすると思うか?」
「それは…」

隼人が言うのも一理あった。
それも事実だと僕は思っていた。

「お前、遊ばれてるんだよ、早く気づけよ…」

隼人のその言葉に僕は返す言葉が見つからなかった。
確かに、電話も麗子さんから掛かってくるのを待つしかなかった。

夜も一緒にどこかで過ごすという事も出来なかった。
もし、これが人妻でなくて普通の女性との恋愛であれば、夜も共に過ごすことが出来るだろう。

だが、麗子さんは人妻なのだ。

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