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僕の麗子さん
第1章 プロローグ
僕はちょっと恥ずかしくなり、店を出ようとした時だった。
すると、その女性がこう言ってきたのだ。
「このクロスネックレス、あなたにプレゼントしましょうか…」
僕はこの言葉を聞いて驚いてしまった。
26,000円もするものなのだ。
それを、見ず知らずの僕にプレゼントするなんてどうかしているとその時思った。
僕はそれを断ろうとした。
その時、僕とその人の目線が合った。
目が合った時、身体に電流が走る様な感覚を得たのだ。
「どうしても、このクロスネックレスをあなたにプレゼントしたいの…」
「どうしてですか…」
「それは、私にも分からないわ…でも、プレゼントしたいの…受け取ってくれない?」
僕は、その言葉を聞くと凄く迷った。
「お願いよ…」
「わ、わかりました…」
僕はその申し出を受け入れることにした。
「ありがとう、嬉しいわ…」
その女性は、そう言うとそのクロスネックレスをウィンドウケースから取り出し、そのまま箱にも入れず僕に手渡してくれた。
そのクロスネックレスは室内の灯りに照らされて光り輝いて僕には見えた。
手渡してくれる時、僕とその女性の手が微かに触れた。
その時も、指先から身体に電流が流れたような感覚に襲われた。