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僕の麗子さん
第7章 喜び
僕は嬉しくてたまらなかった。
麗子さんと一緒に夕飯が食べられて、一夜を共にできるのだ。
それを、今までどれ程待ち望んでいたか分からなかった。
今は時計を見ると午前10時だった。
僕の家は東急田園都市線沿線の市が尾駅から直ぐのマンションだ。
母、亜希子にLINEをした。
「今日、隼人の家に泊まりに行くから僕の事は心配しないで欲しい…」
そう書いて、送信した。
帰らなければ心配するだろう。
亜希子に心配はさせたくなかった。
僕は身支度を済ませるとマンションを出た。
麗子さんの家はたまプラーザの美しが丘にある。
4SLDKの大きな家だ。
ガレージには高級外車が2台停まっている。
1台はBMWの7クラスで麗子さんの車だ
後、1台は夫の聡のベンツだった。
僕は急いで電車に乗り麗子さんの家を目指した。
たまプラーザ駅に着いた時、麗子さんに電話をした。
初めての僕からの電話だった。
「もしもし、麗子さん、今、たまプラーザなんだけど…」
「分かったわ、今迎えに行くから待ってて、そのまま葉山まで行きましょう…」
そう言うと電話は切れた。
僕は暫く、駅前で待っていた。