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僕の麗子さん
第8章 発覚
亜希子の怒りの頂点はこの時達したのだ。
「3年前からですって?領が18の時から関係を持っていたの!?」
「ええ、そうよ…」
麗子さんは弱々しくそう答えた。
その、次の瞬間だった。
「この、泥棒猫っ!!」
亜希子はそう言うと麗子さんの頬を掌で思い切り平手を食らわせたのだ。
麗子さんはその衝撃で少しよろけて椅子にもたれかかった。
「領とは、キッチリ別れて頂戴!!それから、もう麗子とは友達の縁を切るから!!」
そう言い放つと亜希子は控室を足早に出て行った。
麗子さんは、平手を食らってちょっとふらついていた。
夫の聡がその一部始終を見ていたのだ。
聡が麗子さんの身体を起こして椅子に座らせた。
「麗子、大丈夫か?少しここで休むといい…」
「ええ、わかったわ…ありがとう…あなた」
麗子さんは、深くうな垂れている。
そんな姿を見て聡はあることを思った様だった。
聡は麗子さんを控室に残すとパーティー会場に居る僕の所に来た。
僕は、ブラブラとジュエリーなどを眺めていた。
そんな僕に聡は話しかけてくる。
「領くん、ちょっと話があるんだが、来てくれないか?」
「え?話しってなんですか?」