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僕の麗子さん
第2章 初体験
「ソファーに座って…」
「はい…」
「珈琲でいいかな?それとも紅茶がいい?」
「珈琲でいいです…」
「砂糖とミルクは必要?」
「いえ、僕ブラックが好きなんで…」
「良かった。あたしもだよ…」
そう言うと朱音はキッチンに行きケトルに水を入れると湯を沸かし始めた。
マグカップには二人分のドリップ珈琲がセットされている。
湯が沸き上がると朱音はそのドリップ珈琲に湯を注ぎ始める。
部屋には珈琲の良い香りが漂ってきた。
二人分の珈琲を淹れると朱音はリビングのソファーに座っている僕の所まで持ってきてくれる。
珈琲の良い香りが僕たちを包んでいた。
「領くんて、17歳だよね?」
「はい、17ですけど?」
「もう、初体験はしたの?」
「え?」
僕はその言葉を聞くと言葉を失った。
余りにも唐突すぎる質問だったからだ。
確かに僕はまだ女性を知らなかったのは事実だ。
でも、それをあからさまに言われると困ってしまう。
「あたしは16の時が初体験だったよ…」
朱音はそう言うと笑うのだ。