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第3章 優月

恵美は　ゆらゆらとした意識の中に身を委ね　
意識の交わりの中を漂っていた
時折　足元で穴が開き　幾つかの意識が飲み込まれていく　
意識を交わった中で　教わった　生まれ変わり・・・　

そこへ入り　光に包まれれば　生まれ変われる　
恵美はタイミングを　計っていた　足元で穴が開いた　
生きていた頃の恵美なら　躊躇するような　黒い大きな穴　
朧な意識達が　吸い込まれるように飲み込まれていく

恵美は大きく息を吸い込み　飛び込んで行く姿だったが　
意識に成った今はゆらりと　穴に吸い込まれ
長いスロープを滑り降りて行った　
白く輝く光を見つけ　恵美は滑り降り　着地して
眠りに付いて行った　

・・・勇太　待っててね・・・

鈍い痛みに　恵美は目を覚まして
　又　天井から見下ろしていた

・・・何故？・・・　
足元で幼い娘が涙を流している　恵美より遙かに幼い

・・ごめんね・・・　
娘の心が　恵美に語り掛けていた

・・・ごめんね・・ゴメンネ・・ごめんなさい・・・

・・・私の赤ちゃん・・ごめんなさい・・・

恵美は　理解した　若すぎる過ち　
子供を産む選択の無い場所へ　自分が舞い降りた
恵美は少し　落胆していた　
49日　また　待たないと