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待ち合わせは 初めてキスをした処
第3章 優月

「良いよ 約束ね」
恵美が大判焼きを差し出した
「一つ 頂戴」
狐の尾を持ち 優月が聞くと
「無理だな・・・」
狐が済まなそうに言った
「優月ちゃん それを千切って 手の平に乗せて呉れる」
ポーが言った
恵美は大判焼きを 千切って手の平に乗せると
大判焼きが手の平から消えて行った
大判焼きを 小さく千切り
手の平に乗せると 空中に消えて行く
周りからは恵美が一人社に座り
何か言っているようにしか見えなかった
ポーが 呟いた
「恵美ちゃん 大人に成るのを待つのは 辛いでしょう」
「何時も思ってる 早く大人に成って 勇太に会いたいの・・・」
恵美は下を向いて呟いた
「12年で 良いかな? 恵美ちゃん寝なさい・・・」
ポーの言葉を聞き
恵美は優月の中で 眠りに着いて行った・・・
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空が俄かに 薄暗く成り 遠くで雷鳴が聞こえ
芳美は 啓介を思い出して
部屋へ駆け込み 震えていた
雷鳴が近付き 近くに雷が落ちた時
芳美は 目の前に翳された 鎌を
啓介の狂気に満ちた目を
啓介に 蹂躙された夜を思い出して
悲鳴を上げていた

