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待ち合わせは 初めてキスをした処
第5章 待ち合わせの場所へ
18年目 

例年通り ホテルの部屋へ荷物を置き 恵美の墓参りを
お盆は 明日から 墓石を軽く流し 周りの草を取り
花を飾り 線香に火を灯し 手を合わせる 後ろから声を掛けられた

「金子君?」 振り向くと恵美の母親が立っていた

「毎年 来て呉れてる見たいね 毎年来るとお墓が綺麗だから」

「誰だろうと 思って今年は一度前日にと 思って」

「毎年 有難う もう結婚した? お子さんは?」 
恵美の母が聞いて来る

「 いや 縁が無くて まだ一人です 」 勇太は答えた

「勇太君の ご両親は元気? いま、何方に住んでいるの?」

「 両親は西東京で 元気です 七海は嫁いで 子供が二人」

「七海ちゃんが お母さんなんだ」 
嬉しそうに顔を綻ばせた

「賢も 2人子供いるから」 付け加える様に言った

「勇太君 毎年来ているみたいだけど 彼女とか居ないの?」
心配そうに 覗き込んで来た

「 えー まあ そこそこ・・・」 勇太は言葉を濁した

「恵美の事 忘れられないのかな? 有難う 」 母親は
それ以上の 言葉を出す事無く 勇太を見つめ

「 早くに お嫁さんを見つけて ご両親を安心させて上げて」
背中を向け 歩いて行った
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