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とある家族の裏事情
第1章 裏事情 〜序章〜
新幹線に揺られる事、数時間……
舞花は目的の駅に着いていた
スマホのナビを見ながら待ち合わせ場所へ
嬉しさで自然と早足になる
「待ち合わせは…
ここで合ってるはず……」
指定された待ち合わせ場所は
駅から数分のコンビニだ
栄えている駅だからだろう
平日の昼間だというのに
ひっきりなしに人が行き交っている
だが…何故だろう……
人の視線を感じる気がする
それも、そのはず…
クリっとした目に
通った鼻筋、ふっくらとした唇
異国を思わせる顔立ちに
大きく豊満なバストに
程よく肉付きの良いヒップライン
しかも、少しキツくなってしまった
スカートを履いてきたために
ヒップラインが強調されている
3人の子持ちには見えない美人が
誘うような服装で立っている
「ねぇ、お姉さん暇してる?
良かったら俺と……」
明らかに20代と思わしき男性が
舞花に声を掛け、言い終わるか
終わらないかというタイミングで後ろから
「舞花ちゃん!!」
グレー色の見るからに上質そうな
スーツを着こなし
黒に薄い模様が入ったネクタイで
シンプルながらもセンス良く
まとめた男性が、そこに居た
「あっ!!ごめんなさい!!
あの人を待ってたの!」
舞花は男性の横を颯爽と
すり抜けてスーツの男の元に駆け寄り
嬉しそうに満面の笑みを浮かべる
スーツの男は
「ごめん、待たせた?」
「ううん!大丈夫!」
仲の良さそうな2人の
後ろ姿を見ながら
20代の男は何とも言えない
気持ちで踵を返し
コンビニへと入っていくのだった