この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
とある家族の裏事情
第8章 裏事情 〜妻と夫の裏事情 3〜
遂に待ちに待った日が来た
母親には先輩の家に友達と
泊まり込んで勉強する、と黙らせてきた
待ち合わせは舞花の住む駅近くの
デパートの入口付近
待ち合わせより1時間程、早く着いてしまった
デパート前の公園にベンチを見つけて
腰を掛ける
10分前に行けば余裕だろう……
とりあえず、やることも無いので
参考書を開いて目を通す
自分の目の前を休日の公園らしく
親子連れやカップル、遊びに来ている
であろう学生が通り過ぎていく…
視界の左端には中学生?高校生?
くらいの男の子が立っているのが見える
何やら緊張した面持ち……
初デート…とかか?
普段なら気にもならないが何故だか
電灯の下に立っている男の子が
気になった………
男の子の元に待ち人が来たようだ
少し褐色がかった肌に癖の有る
ウェーブが、かかったような髪に
黒いジャケット、短いスカートから
引き締まった足が見える……
…………舞花……………………?
何を話しているんだろう……
2人の顔の距離が近い気がする……
あぁ、3ヶ月も会えなかったから
新しい男が出来たのか…
俺は用済みだから…
最後に会っておこうと…?
舞花が男と2人きりで会っている…
こんな些細な事で俺は嫉妬の炎を燃やして
簡単に壊れるんだな………
思考回路が上手く働かない………