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ママ活
第4章 愛しのお姉様と姫とママ
「んっ、んんっ……」
「佐和子さん……綺麗……大好きです……」
「あ……あぁぁ……」
くらくらするほど甘ったるい台詞を、明咲の普段より低い声が、佐和子に注ぐ。佐和子の方も、彼女に熱い感情を向けている風だ。
「指、増やしますね?」
「頂戴……壊してくれて、構わないのよ……ァッ今は、貴女に……愛され──…アアアッッ!」
佳歩は、廊下に飛び出した。
愛人契約の真偽は知らない。しかし明咲と佐和子が睦み合っていたのは、佳歩の目で確かめた。
佐和子を呼ぶ明咲の声が、優しかった。薄闇にいた彼女は情欲的で、淫らで、男の格好をしていたくせに、妖しい色香に溢れていた。
あの指が佐和子のすみずみを愛撫しているのだ。彼女が手先だけは飾らなかったのは、佐和子に傷を付けまいとしてだったのか。
佐和子が羨ましい。
「っ……ぅ、くぅゥッ……」
はらわたが煮えくり返るほどの嫉妬に、気が遠くなりそうだ。
それでいて、明咲の友人を気取る術は心得ている。佳歩には、聞き分けの良い同僚で、佐和子の従順な社員でい続ける自信がある。