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ママ活
第1章 社長が昔のママだった──case1.明咲──
「佐和子さんって、あの佐和子さんですよね?……宮田さん、あの時のこと、まだ誤解されているんですか?僕はこんなに宮田さんだけを愛しているのに」
「いや、それだけじゃない」
「じゃあ、何故です。あちこちで遊ばれていた頃、佐和子さんと贔屓のキャストが被られていたこと、そんなに宮田さんの気持ちを占めているんですか?!」
「違う、それこそ抄の誤解だ。オレは君を愛してから、誓って他の男性や女性に関心が向かなくなったし、明咲ちゃんともキスはしていない。胸は触ったが、見てもいない。抄より可愛い人はいないからね」
明咲は、宮田と抄の押し問答が落ち着くのを待った。
彼らの話を概括すると、抄は宮田の愛人らしい。そして二人が特定の仲になる以前、この青年は、女性客をターゲットとした風俗店に勤務していて、佐和子ともそこで関係を持っている。明るい茶髪に健康的な白い肌、自身の愛らしさを自覚している仕草や言動が目立つ抄は、なるほど、その器量で二人の大人を張り合わせたこともあるのだろう。最終的には店を辞めて、宮田の専属になった。