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ママ活
第5章 社畜と推し活とママ活


 りなをからかう目つきの社員らが、彼女に感謝も伝えながら、帰路に着く。エレベーターに吸い込まれていく一同を見届けて、亜純はりなの腰に腕を回した。
 まるい印象の見た目に反して、くびれや手脚は折れそうに細い。その手を尻へ向かわせる。りなの曲線を辿った亜純の片手は、スカートの裾をまくった。


「あ、亜純、さ……ァッ?!」


 ストッキングを撫でた指が、より湿った肉と肉の隙間を探り当てた。ショーツを履いているべき部分に、布の手触りはなかった。


「発情期」

「ば、ばれて……ますッ?」

「りなちゃんのいやらしい匂いがこんなにしてるのに、何で皆、気付かなかったんだろ」

「ひゃッ……ぁっ、……ん!」

「ショーツとブラ、どこで外したの?こっそりエッチな姿になって、外出してお仕事して、りなちゃんってこういうので気持ち良くなるんだ?」

「あぁっ……あッ!あっ、あぁアンっ!……」


 ひんやりした社内の廊下に、甘い声が切なく響く。

 太ももから尻の肉を撫で上げて、脚の付け根をからかって、亜純がりなの割れ目を這い出る分泌物を鳴らすほど、彼女自身も目を細めて鳴く。


 …──亜純さんに見破られるのを期待していました。夜になると淫らな気分になるんです。


 あまりに率直な物言いのりなは、帰りたくないとも付け足した。

 もっとも亜純も、スカートにシミを滲ませて、風が吹けばはだけたジャケットの下にカットソーの布を押し上げる乳首を透かしている彼女を、一人で帰す気になれない。

 タクシーを捕まえて駅へ急ぐと、亜純は彼女を連れて終電に滑り込んだ。
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