この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ママ活
第6章 自分を幸せに出来るのはママ?それとも……

 彼の目先で食卓を囲う二人の大人と一人の少女は、笑顔だ。何かの撮影か、或いは作り物かと勘繰るくらい見栄えが良く、あの一家は皆、生まれる前、生きる場所を選ばせてもらったのではないかとまで想像する。

 宮田は昔話を続けた。

 彼の経営しているデートクラブには、金銭的に追いつめられて、稼ぐ手段を選んでいられない類の女もいる。当時の明咲は後者だった。若さの割りに、彼女の事情はあまりに理不尽だった。


「オレは、佐和子を見込んでいたんだ。悪いようにはしないと、な。五年がかりでこんなプレイを思いつくとは思わなかったが」


 善人か悪人か見分けのつかない顔を崩して、宮田がグラスを持ち上げた。

 佐和子の何を知っていて、何を根拠に、宮田はこの悪友を信頼したのか。


 当時の明咲は美しかった。

 抄得意の口説き文句や仕草を仕込まれた面に興味はなかったが、そうしてまで母親の搾取を受け入れていた彼女は脆く、まるで踏まれるまま素直に汚れる積もりたての雪だった。
 微睡んでいれば本当に男と聞き違えるほど落とした声は、じわりと佐和子の脚と脚の間を濡らして、恋人を見つめていたような目は、初恋も知らない深い孤独を湛えていた。ガラス細工に触れてでもいるようだった指は、恋を知らなくても女体を理解していなければ、あれだけ思いやりで満たせなかっただろう。

 彼女ほどの容姿の女であれば、佐和子の身辺にはいくらでもいた。だが、彼女の代わりはきっとどこにもいなかった。
/189ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ