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ママ活
第6章 自分を幸せに出来るのはママ?それとも……
カーテンが西陽を透かす夕暮れ、明咲は佳歩と汗を洗い流した。とるに足りない話をしながらシャンプーして、互いにいかがわしい部分を盗み見る。明咲は、彼女の猥褻な部位にちょっかいをかけた。思春期であれば友人同士で乳房を揉むこともあるというが、尻や太ももはどうか。彼女は、飼い主に構ってもらった小動物を想わせる顔で嫌だと唇を尖らせながら、身体をすりつけてくる。
浴室を出て髪にドライヤーを当てている時、明咲は一秒一秒がじれったくなった。
佐和子や亜純とは違う、性的に萌芽しかけたばかりの、それでいて無防備な裸体がすぐそこで無垢な欲望を匂わせている状況は、明咲を深夜の気分に引きずり込む。
「きっと幻滅させるのに……小川ちゃんは、私の外面に騙されているだけなのに……」
「良い、ってばぁ……明咲ちゃんじゃなくちゃ、やだぁ……」
寝台の側で腕を絡めて、どちらからともなく唇を押しつける。
明咲は、甘酸っぱい果実にミルクをとかしたような香りに抱かれて、見た目より遥かに柔らかな佳歩の唇にキスを連ねる。唇の質感を確かめ合うだけのような口づけは、じきに口内をまさぐるそれになる。ささめくように喘ぎながら、舌を動かす彼女の歯並びや唾液を味わう片手間、明咲は彼女のバスローブの腰紐をいじる。
「んんっ、んぅ……ん……」
くちゅくちゅ。ちゅぱ、チュ、クチュ………
ひくひくとたわむ佳歩の腰を引き寄せながら、明咲は綺美果を憎みきれなかった根拠を悟る。
恋愛依存の母親と、快楽に貪欲な自分。何かどう違うのか。