この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ママ活
第6章 自分を幸せに出来るのはママ?それとも……


 明咲は、残りの帰路を佐和子と歩いた。

 浴室やシーツも整えないで出てきて、情事の名残りが随所に染みたままの部屋は、彼女からどんな感情を引きずり出すか。再会した週末のように、愛玩動物を躾けるつもりにでもなって、彼女は明咲に土下座くらいさせるだろうか。

 相応の覚悟で佐和子をリビングに通して、風呂を沸かすか問うと、彼女は甘いものを所望した。

 明咲は、水出し紅茶を注ぐための氷をグラスに準備して、パウンドケーキをくるんでいたラップを剥がした。天辺にスライスした洋梨の並んだそれを切り分けていると、キッチンに顔を出してきた佐和子がお茶の準備を引き継いだ。


「有り難うございます」

「ううん。明咲も疲れてるんじゃないかな、って。小川さん、あからさまに貴女を狙っているでしょ」

「そんな肉食系じゃありません。それに可愛いです」

「満更でもないんだ?邪魔しなくて良かった」

「え……」

「こっちの話」


 まるでどこかで明咲達を見ていた風な言い方だ。

 もっとも佐和子は、今日、宮田と会っていた。


 リビングに運んだティーセットの前に座って、明咲と佐和子は手を合わせた。
 昼間はクレープ、夜はパウンドケーキとくれば、舌が塩気を求める気がしたのも杞憂に終わって、食堂従業員からの差し入れは、売れ残って一日経ったとは信じ難いほど明咲の味覚を感動させた。シンプルで、それでいて素材選びから丁寧に調理されたのが分かる、有名店でもなかなか見ない手作りの味は、懐かしくもある。
/189ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ