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ママ活
第1章 社長が昔のママだった──case1.明咲──







「ぁっ……ンく」


 明咲は、フェンスのパーテーションに手首を拘束具で繋がれた。

 寝台を囲う鉄格子に比べて、部屋の間仕切りに過ぎないパーテーションは、見た目に反して頑丈だ。二つの手枷を連結させている鎖は明咲のうなじに通わせてあって、それとは別のフックが、獲物をフェンスに固定していた。

 明咲達のすぐ正面には、全身鏡が立っている。

 下着本来の機能を疎かにしてまでいかがわしいデザインを重視した、白いレースのランジェリーをつけた明咲と、真横で筆を握った佐和子が、赤い光を受けて映っている。

 佐和子の筆が、ブラジャーのカップの中央からぷっくりと突き出た明咲の乳首を撫で上げて、彼女の手先がみぞおちに触れるか触れないかの力加減で円を描く。


「四年も私を放っておいて、人生から消してしまおうとしていたなんて、いけない子……」


 さらさらと遊んで乳首を尖らせていた筆先が、更に皺を与えていく。

 明咲は、息が上がっていた。佐和子が身体に触れるのは、初めてだ。一昨日の社長室での一件を含めば二度目だが、少なくとも肌を見せたことはなかった。


 パチン……


 ぞわぞわとした刺戟に戦慄していた乳房の先端を、にわかに佐和子が指で弾いた。

 明咲は腰をたわませた。がくがくと太ももが顫えて、内股をすり合わせたい衝動に耐える。


「私のことを感じやすいとか、エロティックだとか、昔は強気に責めてくれていたのにね……。こんな、胸も丸出しの下着をつけて、エロティックなのはどっちかしら?」

「あぁぁ……ああっ」

「こうなること、期待していたんでしょう?それとも私と別れたあと、ご主人様との約束でも入っていたのかしら……」
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