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ママ活
第1章 社長が昔のママだった──case1.明咲──
キスが、明咲の脳をとろかす。角度を変えて、幻のように甘い口づけを味わいながら、やはり昔の習慣から、明咲は舌で佐和子の唇を上下に開いた。彼女の歯列を舌先でなぞる。彼女の甘い声がこぼれる。その喉に吸いつきたい衝動を抑えて、舌を求める。
ちゅくちゅく。ちゅぱ……じゅる、ぴちょっ、ずぶぶ…………
明咲は腰を動かしながら、佐和子の唇を貪った。
佐和子を相手にママ活していた四年前は、明咲がまだ被虐の快楽を覚える前だった。彼女と別れて、明咲は性別を偽ってきた反動に駆られた。自分を姫君さながらに扱ってくれる女を求めて、マッチングアプリを利用した。そして、ともすれば不用品を捨てるほど呆気なく、貞操を手放した。
ゆきずりで枕を交わした女達からすれば、明咲はいたいけな少女だった。ある時はホテルで、またある時は彼女らの生活空間で、明咲は彼女らのヒロインにでもなった心地で抱かれた。
優しいだけのセックスも数多あった。
だが最終的に明咲がのめり込んだのは、理不尽な羞恥、過度な快楽、痛みだ。母親の横暴は覚えていたくもないほどだったのに、彼女らが明咲に与えた暴虐は、やみつきになった。