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ママ活
第2章 令和の女子高生のママ活事情──case.2ゆう──
秋も深まると、ゆうは健全なSNSに加えて、マッチングアプリを始めた。利用可能な年齢には満たなかったが、物好きな姉が個人情報までは使って構わないと許可してくれたお陰で、自身の美意識のために必要な作業を新たに取り入れる手段を得た。
マッチングアプリは恋愛の相手を求めるイメージが一般的だが、淫らな写真や下着の売買、デートやセックスで金銭を要求する相手を探すために利用されている側面もある。
「お姉ちゃん、オナニー見せたら、この人、五千円で動画買うって。ダブルピースで排尿で、千円乗せるって。顔はモザイクかけて良いって」
「気持ち悪っ。友達いないね。男でもまともな人間なら、セフレ作って頼むだろうに」
「お姉ちゃんは、男の人に毒舌だね。良いなぁ、下着姿やチラ見せだと、なかなか金額増えないもん。やりとりも面倒臭いし」
ゆうは姉の部屋にいた。
例のごとく彼女はJILL STUARTの発売されたばかりのコスメをテーブルに並べて、あらゆる角度から撮影している。
このあと、告知の時点で話題になった秋冬コスメが無事に予約で入手出来た旨を、SNSにて報告するのだろう。