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ママ活
第2章 令和の女子高生のママ活事情──case.2ゆう──
「ゆうちゃんって、高校生なんだ?アリバイに協力してくれるお姉ちゃんがいるなんて、愛されてるー」
「二人で旅行ということに、してもらっています」
ドライヤーを交換して、肌の手入れを進めながら、ゆうは亜純と世間話もしていた。
元から透き通るようだった亜純の肌は、見るからに上質なローションや乳液のヴェールをまとって、いっそう輝いていた。
彼女と、ゆうはまるで磁石の対極が惹かれ合うほど自然に、口づけを交わす。
「ん……」
「ゆうちゃん、可愛い。人形みたい」
「はぁっ、亜純さん……んん」
ガラス張りの床の間風の個室に場所を移して、ゆうは亜純とキスを続ける。
氷の上を滑る具合に、自動車が次から次へと流れていく窓の下は、発光の玩具をひっくり返したようでもある。夜陰に覆われた薄紅は季節外れのイルミネーションに飾られて、無数の建設物の聳える街は、無秩序に明暗が混交している。
そうした眺めが、時折、キスの合間に薄目を開けたゆうの視界の端に映る。
亜純がゆうの唇を舌でなぞって、上下に開いた。ゆうの腕を掴んでいた彼女の手が、乳房に移って、揉み始める。
ちゅ、ちゅぷ……
たぷ…………
ゆうは、夢でも見ている心地に陥る。二年前、下らない男に金で身体を触らせなくて、本当に良かった。