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ママ活
第2章 令和の女子高生のママ活事情──case.2ゆう──
かくて淫らで羽目を外した会合の翌週、蛙前寿也(かわずまえとしや)という同級生が、ゆうに話しかけてきた。高校最後のクラス替えで、初めて同じになったその少年は、ゆうを放課後呼び出して、三年間募らせてきたという愛慾を告げてきた。
年頃の男にしては細身である一方で、運動能力に優れていると聞く彼は、嫌味なく鍛えられた肉体が、制服の外からでも分かる。モデルのアルバイトをしていると聞いてもしっくりくるこの少年は、しかしそうした労働とは無縁だろう。アルバイトは校則で禁止だ。
一旦は返事を保留にして、ゆうは告白の件を友人達に相談した。彼女らは、学園一の人気者と交際出来るチャンスだと言って、自分のことでもあるかのように盛り上がった。
美しい寿也が美しいゆうを選んだ吉報は、友人としても誇らしい。
そうも付け加えた彼女らは、常々、ゆうをもてはやしているのと同じ調子で、寿也との交際を促してきた。
ゆうは、善良な友人達の意見に納得して、彼女らに従った。美女達との夜は忘れ難いが、亜純と明咲はあの夜限りの関わりだろうし、佐和子とママ活を超えた関係になる可能性も想像出来ない。