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ママ活
第1章 社長が昔のママだった──case1.明咲──



「なかなかの雰囲気だろう?まぁこれは男のロマンで、女性目線だと、そうでもないかな……」


 脱衣室でも講義を続ける宮田は、やはりキスの実技を省いた。



 寝台に移った。

 明咲は、腰を下ろして男のバスローブを紐解く。はだけたパイルの隙間に覗いた肉製の棒が、白濁の生理現象を滲ませていた。

 予め受けていた説明によると、これを握って、さすって、口に含んでしゃぶるらしい。母親がいつも寝室でしていたことだ。しかも彼女は、その度に、狂喜の声を上げていた。


「…………」


「ぷ」


 明咲の手が、ペニスに触れかけたところで静止した。宮田が笑い出したからだ。気でも触れたのではないかと疑るほど盛大に、仮に愉快なバラエティ番組が流れていてもここまで笑えないだろうほどには、何かがツボに刺さった様子だ。


「ごめんごめん」

「…………」

「いやー、明咲ちゃん、可愛いよ。オレ好みだよ。マジでここまで研修受けるって、肝っ玉も据わっている」

「素人は研修受けた方が有利だって勧めたの、宮田さんですよね?」

「ひひ……そうだな、は……ヒヒィ……ふーっ!……」…………



 それから、また宮田は笑い出した。溜まっていた欲望を吐き出してでもいる勢いで、大口を開けて声を上げて、彼は笑う。合間に明咲をおだてる彼は、本当にリップサービスに長けた営業職の素質があるのか、実のところ世辞ではなく、歳下好みのロリータコンプレックスなのか。



「本題に入ろう」


 笑っている間に、彼はバスローブの紐を結び直していた。
 明咲も寝台からソファに移って、雇用主の面持ちに合わせて背筋を伸ばす。


「ウチの店より割の良い仕事あるけど、そっちやってみない?」


 思いがけない提案のあと、宮田の独白が始まった。
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