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ふたりの娘
第2章 義娘の戯れ
バスルームから、ドタバタと着替えをする音が聞こえていました。そして10分ほどするとドアが開き、結衣子が着替えて出てきました。年中日焼けしている細い脚を、白いパーカーの裾から覗かせていました。

「お父さん、着替えは?」
「いや、海に入らないし」
「えー、ノリ悪い!」
私は家からジーンズにセーター、そしてフリースの軽装でした。さすがに沖縄に着いた時に結衣子とおなじく Tシャツ姿になりましたが、まだまだ海に入る季節ではないと思っていました。

「まだ海に入るには寒いよ」
「まあお父さん、オジサンだもんね」
「うん。ビーサンは持ってるよ」
結衣子の軽口に合わせ、私は靴下を脱いでビーチサンダルに履き替えました。その間に結衣子はトランクから何かを取り出していました。

「おとうさん、短パンは持ってないの?」
「あ、忘れた…」
呆れたような顔で、結衣子が私の足元に屈み込みました。そして私のジーンズの裾を折り曲げ、短パンのようにたくし上げました。

「認知症にはまだ早いよ」
「…うん」
私は足元の結衣子の姿に、一瞬息を呑みました。屈んだ結衣子はパーカーが捲れ、黄色い水着のデルタ部分が丸見えになっていました。そしてパーカーの胸元から同じ黄色のビキニが覗き、膨らんだ胸の谷間が目の前にありました。

「さ、行こっ!」
「…うん」
「イェーイ、海っ!!」
白いバスタオルとサングラスだけを持ち、鼻歌を口ずさむ結衣子がドアを開けました。私は今にも走り出しそうな結衣子をあとを、帽子とタオルと水のペットボトルを持ち追いかけました。

ビーチに繋がるホテルの庭を抜けると、目の前に白い砂浜が広がっています。その向こうのグリーンに近い青い海を見て、結衣子はテンションがマックスになりました。海開きは終わっていますがまだ3月のビーチは、海に入っている人はほんの少しでした。しかし結衣子は私に満面の笑みを見せるとタオルとサングラスを渡し、パーカーを脱ぎ捨てました。

「泳いでくる!」
そう言うと結衣子は海へ走り出しました。165センチを超えた結衣子は痩せっぽちだと思っていましたが、いつの間にか大人の身体に近づいていました。私はその後ろ姿を無言で眺めていました。鮮やかな黄色いビキニは懐かしいハイレグで、結衣子のそこだけ白いお尻の肉がはみ出ていました。
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