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ふたりの娘
第3章 背伸び
3月下旬の沖縄は確かに暖かく、その日は少し暑いくらいの日差しでした。しかし結衣子が言う 30°Cまではなく、やっと25°Cを超えたくらいでした。

「30°Cもないよ、ユイちゃん」
「…おかしいな、天気予報が言ってたと思ったけど?」
悪びれる様子も見せず、母の水着をつけた結衣子が笑っていました。昨日と違いすっぴんの結衣子は、沖縄の日差しでいつもよりさらに黒くなっていました。

「日焼け、やばくないの?」
「うん、若いから平気だよ!」
日焼け止めではなくサンオイルを全身に塗りながら、結衣子は私の隣に立っていました。私も水着に着替えましたがデッキチェアに座り、ビーチパラソルの下でタオルを首に巻き付けていました。

「さあ、海に入るよ!」
結衣子が立ったまま、私の手を取りました。私は覚悟を決め立ち上がり、タオルを取るとデッキチェアに置きました。すると結衣子が自分で塗っていたサンオイルのボトルを、私に向けました。

「日焼け止めがいい?」
「うん、どっちでも・・」
「じゃあ、お父さんも焼こうよ!」
そう言うと結衣子はオイルを手に落とし、私の身体に擦り付け始めました。首筋から腕、背中から太腿やふくらはぎまで、水着で隠れている場所以外すべてに、結衣子の細い指が纏わりついていました。

「お父さん、結構締まってるね!」
「…うん、ありがとう」
「日焼けして黒くなったら、もっとカッコいいかもね」
私の脇の下に手を差し入れながら、結衣子は笑っていました。せっかく落ち着いた股間が、また熱くなっていました。
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