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ふたりの娘
第3章 背伸び
「小学生のころ、よく鼻を垂らして歩いてたね」
「えー、そんなことないよ!」
「いや、今と一緒だった!」
結衣子は私の軽口に、口を尖らせていました。すると笑っていた私に、急に飛びついてきました。私は結衣子ともつれるように、海の中に倒れました。

「意地悪言っちゃダメだよ、お父さん」
座り込んで水から頭だけを出した私に、素早く立ち上がった結子が上から見下ろしていました。その顔は笑顔で、悪戯ないつもの表情でした。

「あれ、お父さん売げた?」
「え、マジ?薄くなってる?!」
「うっそびょん!」
私の頭を覗き込みながら、結衣子が軽口をたたいています。結衣子のギャグは私が教えたものが多く、いささか古いのです。私は海の中でそんなことを思い出し、ひとりにんまりしていました。

「何笑ってんの?」
そういいながら結子が私に水をかけ始めました。そして私も座ったまま水を掛け返しました。いつの間にか、父と娘は水の中でふざけ合いをしていました。

「お父さん、泳ごうよ!」
ひとしきりふざけ合うと、結衣子が私に叫びました。私が目で応えると結衣子は水に潜りました。私も追いかけようと水に潜り、結衣子の後ろを泳きました。しかし本当に久しぶりの水泳で、私はすぐに息が上がってしまいました。

いつの間にか結構深いところまで進んでいたようで、立ち上がった私はやっと頭が水面から出ていました。しかし、結衣子の姿が見えません。私は少し不安になり、結衣子の姿を探していました。

「ユイちゃん、どこ?」
思わず声が出ていましたが、近くに結衣子はいません。いくらスポーツが得意な娘とは言え、私は心配になっていました。
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