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プレイボーイの憂鬱
第3章 古いピアス
あの日。傷ついたのは身体より心だった。
やさしい吉岡先輩を好きだと自覚して
ずっと一緒にいたいと思ってた。

毎晩のように電話をくれる先輩は
もうほかの女の子を抱いていないんだと
なんとなくわかってた。

自分が特別なんだと
勘違いしてた。

でも・・・
私は、本当の彼女じゃないから。
吉岡先輩はあんな抱き方をしたんだと思うと
悲しくて
辛くて
悔しくて
寂しかった。

全然特別なんかじゃない。

そう言われながら抱かれているようだった。


「私、吉岡先輩にとってなんだろうね」

そんな風に心の中をさらけ出してみれば
呆れたようにため息が聞こえた。


「あのさ・・・加奈。
この話は加奈にはだまってようと思ったんだけど」

さくらちゃんはゆっくりと話し始めた。




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