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ある女課長のクリスマスイブ…
第1章 クリスマスイブは日曜日…
 4

「明日もあるしぃ、お酒は止めておこうかな」

「え、悠里課長って結構イケるんでしたっけ?」

「ううん、好きだけど強くはないかなぁ…
 あ、キミは?」

「同じっす、大して強くないっす…
 でも、こんなアレっすけど、課長とこうしてメシ食えるなんて…」

 嬉しいっす…
 と、祐輔くんは言ってきた。

「こら、こらぁ…」

「あ、すいませんっす…」
 だが、わたしは満更でもなかった。

 やはり、わたしにしても、いくらこの状況で、そして相手が一回りも年下の若い部下とはいえ…
 男とこの時間に二人で食事をするなんて、久しぶり、いや、約二年以上振りなのであるから。

 否が応でも少しだけ心が昂ぶる…

 だけどまだ仕事の終わりの先が、あまり見えない状況であった。

「さっ、今夜のところはサッと食べて帰りましょう…
 祝杯は、無事終わってからよ」
 そしてわたし達は急ぎ食事をし、タクシーを拾う。

「方向が一緒だから…」
 と、同乗する。

「運転手さん、まずは井の頭線の永福町駅まで…」
 そう告げる。

「ふぁぁ、なんだか眠いわぁ………」
 と、わたしはふと、眠りに落ちてしまった。

「…………」

 ガタッ…

 タクシーの揺れに意識を戻したのだが…

 あっ…

 膝の上に置いたわたしの手に…

 彼の、祐輔くんの手が重なっていた…

 だが、なんとなく、寝たフリをしてしまう…

 ドキドキドキドキ…

 だって、その彼の手が…

 物凄く熱く…

 そして、汗ばんでいたから…




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