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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)


“感度数値1500は嬉しいんですけど、この魔力値は低すぎますね....残念“


“感度数値以外、大幅に平均以下か...。んー...顔もスタイルも良いけど、セックス以外期待出来ないのはちょっとなぁ.....”


早朝からロゼッタの売り出しが始まった。
感度数値1500は珍しいのか、皆筆を取って彼女の感度を確かめはするものの、彼女の詳細データを見ると渋い顔をして去っていった。
性奴隷淫魔はご主人様の性欲処理以外に雑務を平気でこなすのが当たり前だ。
その当たり前が出来ないとなると、中々購入には至らないのである。

正午を過ぎても中々買い手が現れず、カラスが鳴き始めた夕方になってもロゼッタは売れ残ってしまった。

“売れない”彼女の金額は大幅に引き下げられ、“半額セール2万5000”と数字が書き換えられた。
右隣の子はすぐ売れてしまったというのに。


「もう店仕舞いの時間になっちゃうなぁ。
 今日は君だけ売れ残りかもね。」


ポツンと呟いた商売人の言葉は、ロゼッタに更なる絶望を与えたのだ。


「.........処分確定ですか...?」


「まだ確定じゃないよ。明日も明後日も君は店頭に並ぶんだ。1週間以内に買い手が現れれば大丈夫だよ。」


「い、1週間以内に、買ってもらえなかったら?」


「そしたらもう君はメビウス行きだよ。でも烙印を押されるのはその1週間後だから、1週間は僕の家でたっぷり可愛がってあげるよ。」


そう商売人が穏やかな声で残酷な真実を告げると、ロゼッタは泣き出してしまった。


「ああ、こらこら一応まだ営業中なんだよ?泣いたら駄目じゃないか。ほら笑って?」


そう言うと商売人の男は、ロゼッタの頬肉を掴んで無理矢理上に持ち上げた。もう片側も持ち上げて「あーほらね、笑った方が可愛いよ。」なんていう、慰めにならない主観を述べるのだ。


「すみません、もう閉店でしょうか?」


気品と冷酷さ。その2つを感じさせる、凛とした声が鳴り響いた。


クルーエル・スノー様...。
わたしを...私を最初に飼った、冷酷なご主人様...。


夢だと分かっていても、身体の全てが記憶の通りにしか動かない、哀れなロゼッタは背筋が凍りながらも、目を見開く事すら出来なかったのだった。


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