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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)


「!クルーエル様。こんな場所まで足をお運びいただき、ありがとうございます。」


太った商売人、ファンピーは恭しく頭を下げた。

太陽光を反射させる神秘的な銀の短髪
アクアマリンを彷彿とさせる水色のつり目
白皙の肌
軽薄そうな薄い唇
クラッシックな黒いスリーピース・スーツを見に纏い、スーツに合わせた黒の中折れ帽を被った、身長180超えの若い中級悪魔。
その人物が、クルーエル・スノーだった。


「ああ、ファンピー。久しぶりですね。商売上手な貴方の事です、店はさぞ儲かっているのでしょう?」


クルーエルは、ファンピーに和かに話し掛けると、売れ残った商品、ロゼッタを一瞥した。


「いえいえ、クルーエル様にお褒めいただくような事は何も....。」


「またまたご謙遜を....ところで、そこの商品は何です?売れ残りですか?」


「そうなんですよ。今日から売り出したんですが、コイツだけ全く買い手がつかなかったんです。」


「.....そうでしたか。
 一応、商品説明書を見せて頂いても?」


「あ、はい。どうぞ。」


ファンピーは、ザックレーから手渡された詳細データが入ったクリアファイルをクルーエルに手渡した。
程なくして、彼は眉を顰めたのだった。


「魔力値、基礎代謝量基準値、運動能力、知能指数等、全て平均以下ですか...性奴隷淫魔でここまで酷い数値は初めて見ましたよ。ザックレーもとんだ不良品を貴方に押し付けてきたんですね。」


「...ま、まあまあクルーエル様。でもこの子は美人ですし、感度も非常に良いんですよ。雑用に向かなくても性欲処理として扱えばよろしいのでは?」


「生憎ですが、私は性豪ではありません。
 性欲は至って標準です。」


「そ、そうですか.......差し支えなければ今日お越し頂いた理由をお聞かせいただいてもよろしいですか?」


早くも苛立ちが口調に滲み出てきたクルーエル。その彼との会話が途切れそうになったファンピーは、慌てて話題を振ったのだった。


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