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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)


リードによって首を絞められ、込み上げる吐き気を我慢しながら辿り着いた場所は、白と黒を基調とした美しい邸宅だった。
資産家や桁違いの金持ちが持っていそうな西洋建築の大きな豪邸に思わず立ち止まり、目を見開いていると、首にリードが食い込んだ。
“早く歩け”というクルーエルの冷たい視線と無言の圧に、ロゼッタは再び歩みを進める。


「ただいま戻りました。」

クルーエルに連れられて玄関を入ると、吹き抜けの大広間がロゼッタの目に飛び込んできた。

左右シンメトリーに作られた2つの黒いサーキュラー階段。
一面大理石の、高級感の漂うホールの床。
天井から吊るされた煌びやかなシャンデリア。
そして中央に飾られた帝国ホテルのロビー装花を彷彿とさせる、ドーム型の赤いバラ。
高級ホテルのロビーかと錯覚してしまいそうな優美なエントランスにロゼッタはただただ圧倒されていた。


「お帰りなさいませ、ご主人様。」


その豪華な玄関ホールの右端に2名のメイド、左端には3名の執事達が控えており、帰宅したクルーエルに向けて皆、恭しく頭を下げる。そして控えていたメイドの1人がサッと前に出て、クルーエルの荷物を受け取ったのだった。


「本日から我が家のメイド兼使用人として、この性奴隷淫魔を雇う事に致しました。ロゼッタ、ご挨拶なさい。」


「ロ、ロゼッタと申します。よろしくお願い致します。」


ロゼッタは辿々しくそう言うと、深く頭を下げた。
衣服を身に纏う事を許されず、「slave」と書かれた文字入りの首輪と手錠のみを装着させられたまま、視線が自分へと集中するこの状況に羞恥心が沸き起こり、彼女の頬は自然と赤く染まっていった。


クスクスっという嫌な笑い声は、“左右”から聞こえてきた。丁度彼女が簡単な自己紹介を終えた直後だった。


「一応我が家のメイドとなりましたが、今の所短期使用と考えております。その理由は魔力数値や知能指数等極めて数値が低く、壊れたミランダの代役どころか一般的な使用人の仕事もこなす事が難しいと考えられる為です。フッ...ですが表面的なデータで粗悪品と決め付けるのは良くないでしょう?ダイヤモンドも元は炭素です。磨けば光る可能性がありますので、厳しい教育と躾を彼女に施して下さい。」


「かしこまりました、クルーエル様。」


5名の使用人が声を揃えて深くお辞儀をする。

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