この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)

軽く500坪以上はあると推測されるクルーエルの豪邸はまるで迷路のようだ。500坪とは小学校の25メートルプールを丁度5つほど造ることが可能で、土地活用にはホテル・マンション経営や介護施設経営が候補に上がる広さである。
ロゼッタ1人では確実に道に迷っていただろうが、ジャクソンの案内もあって、長い螺旋階段を登った2階建ての奥、クルーエルの寝室に辿り着いたのだった。
コンコンとジャクソンが2回ノックをすると、「入れ。」というクルーエルの許可が出たため、ロゼッタはジャクソンの後に続いて彼の寝室におずおずと入っていった。
圧倒的存在感を放つ、10灯タイプのブラッククリスタルシャンデリア
黒を基調した壁にヨーロッパインテリアの定番といえる模様、エレガントなダマスク柄の壁紙
漆黒を思わせるカーテンに、毛足の長い北欧風の黒いシャギーラグ
防虫魔法や劣化防止魔法がかけられた、2体の美しいダルメシアンの剥製
ドイツ製の牛革を使用した、贅沢なチェスターフィールドソファ
そして2つのアンティーク調のナイトテーブルに挟まれた中央、キングサイズのモダンな高級レザーベッドに光沢のある黒のシルクローブを着用したクルーエルが1人寛いでいたのだった。
「失礼致します、クルーエル様。
ご命令通り、ロゼッタをお連れ致しました。」
「夜分遅くにご苦労だったジャクソン。
後はご退出いただいて結構です。」
「...かしこまりました。失礼致します。」
35度の角度で丁寧なお辞儀をすると、ジャクソンはクルーエルの寝室から退出していった。
「ロゼッタ、こちらへ。」
何の為に呼び出されたのかも分からず、1人寝室に残されたロゼッタに、有無を言わせぬ冷ややかな口調でクルーエルが命令する。
すぐさま彼女は彼のキングサイズベッドにまで辿り着くと、ベッドから起き上がった彼と真正面の位置で向かい合った。

