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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)

「隣へ。」


「.....え....?」


「隣へ座れと言ってるんです。早くしなさい。」


トントンと布団カバーを軽く指指すクルーエルに、慌ててロゼッタは彼の隣に並ぶようにベッドに腰を掛けた。
初日からご主人様の寝台に腰掛ける事自体、彼女にとって想定外で反応が遅れてしまったのである。


「貴方を呼び出したのは、所有物証明の儀式の為です。一般的にその儀式を行う事で奴隷購入者は奴隷を所有物として扱う能力が増し、より洗脳・調教教育の効力が高まると言われていますが...まあ、必然ではない為、やらない方もいるでしょう。
別名Black love biteやDark hickey markとも言われていますが、ご存知でしたか?」


「い...いえ、初耳です。あ、あの、どういった事をなさるんでしょうか?」


「儀式自体はとても簡単です。私が貴方の首筋を噛むだけですので。痛みはありますが、一瞬で終わります。」


諭すような口調だが、先程の冷え切った命令口調と比較すると、まだ穏やかとも思えるクルーエルの態度に、ロゼッタは続けて質問をしてもいいものなのか考え込んでしまっていた。

そうこうしている間に、クルーエルの腕がロゼッタの腰へと回った。困惑したものの、射抜くような鋭いクルーエルの視線にロゼッタは渋々距離を詰め、彼に密着し、前屈みになるように頭を下げた。


「ひぃ、う!」

彼の硬質な爪先がロゼッタの皮膚に食い込んだ。「爪先ですよ。」とクルーエルは揶揄るように笑った後、くっきり爪の跡が出来た部分を指でなぞると、新雪のように美しい彼女の首筋へ尖った八重歯を突き立てたのだった。


「!!!!」


ドクンと彼女の心臓の鼓動が跳ね上がった。クルーエルの鋭い歯が彼女の皮膚に食い込んだのは一瞬で、もう既に彼女からは離れ去っているにも関わらず、噛まれた部分が熱を持ったように熱く、痛みを発し始めたのだ。


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