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無能淫魔とサディスト男
第6章 喋る道具と残酷無慈悲なご主人様達(R18・R18G)

「ハァ、ハァ、ハァ、ハッ、」
短く荒い息を繰り返す。噛まれた部分にロゼッタは手を伸ばそうとしたが、クルーエルによって制されたのだった。
「我慢しなさい。もう少しですよ。」
身体全体の体温が上昇し、薄ら汗をかき始めたロゼッタの耳元でクルーエルは優しくつぶやくと、彼は彼女の首筋に視線を移した。
赤い、血で書かれたような文字が一文字ずつ浮かび上がってきたのだ。
「あ、つい。あついぃ。ハァ、くるしぃ。お、お願いします、み、水を。」
「あと少しだと言ったでしょう?お黙りなさい。」
酸素が上手く吸いこめていないのか荒い呼吸を繰り返すロゼッタにピシャリとクルーエルはそう言い放った。
「!!ひぃ、うっ!!」
電流が走ったかのように、ロゼッタの身体がビクンビクンと痙攣した。
彼女の首筋に浮かび上がる最後の一文字が漸く終わったようだった。
“ROSETTA IS CRUEL’S SLAVE”
“ロゼッタはクルーエルの奴隷である”と書かれた筆記体の一文が彼女の首にタトゥーのように刻まれたのだった。
すると途端に、ままならなかった呼吸が元に戻っていき、嘘のように彼女の体から熱が引いていく。
「ハッ、はぁ、はぁ........フーッ、ハァ。」
心臓に手を当てて、ロゼッタは深く息を吸うとゆっくりと吐き出した。
痛みが完全に消え、どっと疲れた彼女はあまり頭も回っておらず、クルーエルの肩に体重を預けてしまったのだった。
「無礼者が。」
冷淡なクルーエルの声が頭上から聞こえ、ロゼッタは慌てて顔を上げる。
虫ケラを見るようなクルーエルの差別的な視線に、ロゼッタは一気に背筋が凍るのを感じたのだった。
「ひぃ!、あ、も、申し訳ございません。す、すぐに、んっ!」
すぐに退きますと言おうとした怯えきった彼女の唇は、片方だけ口角を上げてニヒルに笑ったクルーエルの唇によって強引に奪われたのだった。
混乱し逃げ惑うロゼッタの舌をクルーエルはあっという間に絡め取って口内を縦横無尽に犯していく。
性急な口付けから始まったキスが、粘着質な音を響きかせるディープキスへと移り変わるのは時間の問題だった。

