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無能淫魔とサディスト男
第3章 そして新たな関係へ



「......お前、もしかして解離性同一性障害か?」


「.....解離性同一性障害?」


「多重人格みたいな奴。」


「どうなんだろう...でももう一人別の人格が居るのは確かだから、多分もしかしたらそれなのかな?」


「......多分?」


「病院行った事無いから分からなくて。」


「行けよ、病院。」


「どうやって?戸籍も無いのに。」


まるで他人事のように平然と言ってきたロゼッタに、蓮は血の気が引くのを感じた。


「それは、お前が人外でサキュバスだからか?」


昨日ロゼッタを叩き起こした際、自身を下級悪魔のサキュバスだと正体を明かしていた事を思い出した蓮は、彼女に尋ねたのだった。



「ごめんなさい、変な嘘付いて。違うの、私、ちゃんと人間だから。」


ところが返ってきた言葉はNOである。


「は?お前昨日言ってたじゃねえか。
 何言ってんだよ。」


「そう言った方が面白いし、不法行為も正当化されるかなって思っただけ。本当は興味本位で他人の部屋に侵入して貴方の事ちょっと驚かせてみたかっただけなの。ごめんね。」


申し訳なさそうにロゼッタは謝罪の言葉を口にする。だが蓮は納得する事が出来なかったのだった。


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