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無能淫魔とサディスト男
第4章 やはり彼女はズレている



「あー...その、腹が減った。飯にしないか?」


「あ!はい、かしこまりました!」


”ひとまず一緒に飯を食えば、落ち着くかもしれない。“
そう考えた蓮は、共に食事をと思ったのだが、取り分けをしようとすれば「座ってて下さい。」と言われ、ご飯も何故か1人分、つまり自分の分しか運ばれて来ないのだ。


チキンクリームシチュー、鱈のムニエル、バターライス、シーザーサラダの4品だ。皿にてんこ盛りに盛られた量は、軽く1.5人分はありそうである。


「ど、どうぞお召し上がり下さい。」


「あのさ....何でお前突っ立ったままなんだ?隣座ってくれよ。」


「へ?あ、いえ、どうぞお気遣いなく...。」


「いや気になるんだって....頼むからソファーに座ってくれ。」


「は、はい。かしこまりました。」


顔が強張ったままのロゼッタが駆け足でやってくると、ゆっくりとソファーに座った。
ギュッと握り拳2つを膝の上に作った彼女から謎の緊張感が漂い、蓮自身も伝染しそうになったが、食欲をそそられる匂いが張り詰めた空気を大分緩和してくれたようで、蓮は妙な気持ちになりながらも、シチューを口元に運んだ。


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