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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
..........。しまった!寝ちゃった!
二人掛けの黒ソファーにそのまま眠ってしまった彼女は慌てて飛び起きた。
時刻は7時半、蓮の帰宅を確認しようとして
ぐるりと室内を見渡せば、浴室からシャワー音が聞こえる。
“先にお風呂入っちゃったのかな。
....あれ、なんかいい匂いがする”
その良い匂いの元を辿ると、どうやらダブルベッドに脱ぎ捨てられた蓮の背広らしい。本人は入浴中とあって、遠慮無くロゼッタはダブルベッドへと近付いた。
“あっ、やっぱり蓮様の背広からだ。
刺激的だけど男らしくて良い匂い。
ずっと嗅いでいたい。”
ロゼッタは背広に鼻先を押し付けると、無我夢中で匂いを嗅ぎ始めた。グリーンコリアンダーとラベンダーのスパイシーな香りが香る。
“この匂いに包まれながら、エッチしたら気持ち良さそう”
ロゼッタの脳裏にそのような思考が浮かび上がったのと、彼女の右手が無意識に下半身へと伸びたのは同時だった。
”!いけない、私、完全に興奮してた...。
早く離れなくちゃ。“
そこで我に返ったロゼッタは蓮の背広をダブルベッドの上に戻した。そして丁度タイミング良く浴室の開閉音をロゼッタの耳が拾った。
”途中で気付けて良かった...。あのままだったら私、蓮様に淫らな姿を見せていたのかも...“
自分は理性のタカが外れかけていた。一人エッチする姿を彼に見せていたのかもしれない、そう妄想してしまったロゼッタの頬は真っ赤に染まっていた。