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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
「あ、お、おかえりなさい。ご、ごめんなさい、すぐにご飯の支度しますね。」
程なくして、リビングルームに姿を見せた蓮が現れると、ロゼッタはすぐさま廊下のキッチンへと向かった。
”なんか今、一瞬香水みたいな香り強くならなかった?“
気のせい?と首を傾げながらロゼッタは料理を温め直す。すると黒の裏起毛スエットを着用した蓮がいつの間にか食器を持って彼女の隣に立っていたのだった。
「あ、手伝ってくれてありが....。」
ロゼッタの嗅覚が敏感に反応を見せた。あの官能的でフゼアな香りがフワッと香ったのだ。
「?どうした?」
「い、いえ!少しぼーっとしてしまって!えっと、お気になさらず!」
ロゼッタは蓮の手からひったくるようにお皿を受け取ると彼女にしては乱暴な手つきで深皿にオムハヤシを装った。
後からコンソメスープ、じゃがいもといんげんとベビーホタテのガーリック炒め、レタスサラダの3品をリビングルームの昇降式テーブルへと持っていくと、ソファーに腰掛け「いただきます。」と言って二人で手を合わせた。
空腹だったのか「ウマッ!」と言いながら、夢中で食事を掻き込んでいく蓮の隣で、ロゼッタもリスのように口一杯に頬張って食事を平らげていく。
“駄目、一刻も早く彼から離れなくちゃ。
凄く私の好きな良い匂いだけど、なんだか嗅ぎ続けたら変な事を口走ってしまいそう。“
蓮の匂いにロゼッタはムラムラしてしまったのだ。
だがそこで彼女は自慢の美貌を生かして「エッチしたい。」とスマートに誘える女では無い。