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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
”セックスしたいですって言ったら、蓮様多分、嫌がるんだろうな...。“
入浴を済ませ、壁掛けのセラミックファンヒーターが付いた洗面所にて、ドライヤーで髪の毛を乾かしながらロゼッタはふと思った。
物理的に距離を取った結果、あの独特なフェロモンが匂わなくなった事から、蓮と離れていれば、自分は発情期の犬のように盛ったりはしないのだと改めて再認識出来た。
ただ寝室どころか寝る場所を彼と共有している為、当然あの匂いで落ち着いていた性欲は高まってしまう。
今日は水曜日。今日は比較的早い帰宅だったが、彼は二日前から残業続きで、連続で帰りが夜の10時過ぎだった。直接彼から聞かなくても何となく“疲れているのだろう”と察してしまう。
“忙しい時 セックス 誘い方”
彼女の中でもう9割程答えは出ていたが、リュックからスマホを取り出すと一応ネット検索を始めた。
仕事が忙しいと性欲が減退するタイプ、逆に性欲が刺激されるタイプ、両方あるようだ。
後者の場合、それはストレス発散だったり、子孫を残そうとする本能等から性欲が増すらしいが、その場合の性行為は性急で激しいもの、もしくは性欲処理に近い形になってしまったり、性欲が強くても勃たないというケースも出てくるらしい。
”蓮様に性欲処理扱いされるのは構わないけど、彼が勃起出来なくて精神的に嫌な思いをさせてしまうのは駄目だよね...。
それに先週は蓮様が休日出勤だったら出来なかったけど、ほぼ毎週行為はしている。
ネットの記事によると、新婚の夫婦ですらセックスの頻度は月に2、3回が平均的。
だから新婚夫婦以上にセックスをしている事と同じ。
誘うのは明らかに迷惑だ。
週末まで我慢?私、出来る?きっとフェロモンだって濃くなるし、精液が欲しくて首を掻きむしってしまう。一緒のベッドで寝たりなんてしたら本能のままに彼を求めてしまいそう。
嫌われてしまう、嫌われたくないのに。
いっそ夜は何処かホテルに泊まる....?
でもホテルに行っても性欲は...あ!
再びロゼッタの脳内が忙しなく動き始めたが、ピコーンと彼女の中で何かが閃いたのだった。