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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
「近場のバーとか。行った事無いので、ちょっと興味があるんです。」
「今から行くのか?危ねえって。」
「小さな子供じゃないんですから平気です。」
「俺が平気じゃねえんだよ....いや俺が付き添えば問題無いか。待ってろ、支度する。」
「!そ、そんな。大丈夫です。蓮様お仕事でお疲れでしょう?私、一人で大丈夫ですから。」
「俺はここら辺よく飲み歩いているから詳しいんだよ。お前ここの土地勘あるのか?変な輩が居るようなバーに間違って入って襲われる事が絶対無いと言えるか?どうなんだ?」
「確かに、絶対とは言い切れませんが、で、でも」
「言い切れないんなら、案内者兼ボディガードが必要だろう?着いていくぜ。お前に邪魔だと思われてもな。」
「べ、別に邪魔だと言っているわけじゃなくて、その、付き添わせるのが申し訳ないんです。明日もお仕事ですし、身体を休めた方がいいかと...。」
「そうしたいのは山々だが、お前が心配で眠れねえんだよ。俺を寝かせたいんだったら、外出止めてくれねえか?今週末、連れて行ってやるからさ。」
「....分かりました。今日は外出止めます。」
「安心した。じゃあ俺は寝るからな、お前もさっさとその服脱いで化粧落として寝ろよ。」
手早く歯磨きを済ませると、蓮は一つ欠伸をして、洗面所を後にしたのだった。
”どうしよう、蓮様の勢いに押されてつい言っちゃった。折角長々と時間かけて準備までしたのに。
でも今日は外出を諦めた方が良さそう。
蓮様を心配させてしまうし…。
何であんなに心配するのかな?もし私が暴漢に襲われたとして、それが何?どうしてそれが彼の心配に繋がるの?私はただの家政婦で使い捨てなのに。
そこまで考えていたロゼッタは、突然ハッとすると首を左右に振った。
「今悩むべき最優先事項はそれではないだろう」と脱線しかけていた思考を慌てて軌道修正したのだ。