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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
「......はぁーーーーーーーーーーー........。」
反省と後悔が入り混じった溜息を蓮は長く吐くと、顔を両手で覆った。
ロゼッタが男どころか、友人すら作っていなかった事実が明白となった事により、無実の彼女を根拠の無い言いがかりをつけて怒鳴りつけ、自己満足でしかないお仕置きプレイを強行しようとしていた自分の愚行が浮き彫りとなってしまったのである。
まあなんというか、ロゼッタの話を聞き入れなかった蓮の自業自得感が否めない。ご愁傷様という感じだ。
「.....すまん、俺が100%悪かった。潔白なお前の話に耳を傾ける事が出来ず、申し訳なかった。」
「........えっ。」
「ああ、お前からしたら今更かよって感じだよな?
確かにお前は何度も男は居ないと叫んでたのに。呆れて当然だ。おまけに俺は我を忘れて暴力も振るっちまったし...感情のコントロールが出来ねえ、典型的なDV男だったと思う。怖かったよな?
本当に悪かった。許してくれ。」
「....................いえ、蓮様に分かって頂けて...とても嬉しいです。」
バツが悪そうな顔をしながら、沈んだ声で謝罪をする蓮に対し、返答したレベッカの脳内には?が飛び交っていた。
てっきり解雇の話をされると思っていたのに、いきなり蓮の謝罪だ。彼女は最初、蓮が何に対して謝っているのかすら、分からなかったが、”男は居ないと叫んだ“と偶々蓮が謝罪の最中に述べてくれたおかげで、”男の話か!“と結びつける事が出来たのである。
”謝ってくれるのは嬉しいけど....もう蓮様に不必要な身である私を気遣うのは何故....?
それに中々本題に入らないし....。
後腐れなく綺麗に終わりたいって事なのかな?”
ロゼッタも蓮に負けず劣らず、思い込みが激しいタイプのようだ。そろそろ己の思考回路を疑問に思ってもいいところである。