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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
「す、すみません!嫌味を言ったつもりは無くて、そ、そのような暗黙のルールみたいなものが、あ、あるのかなって。あ、あの、わ、私が至らないばかりに、蓮様に不快な思いをさせてしまって、すみませんでした...。」
だがペコペコと頭を下げるロゼッタを見る限り、彼女は単に無知で疑問に思っただけなのだろう。蓮はグッと怒りを抑えると、短い溜息の後に口を開いた。
「.....報告義務は無えよ。
特にプライベートな事はな。」
「え.....。あ、そうなんですね。
し、失礼致しました。」
ロゼッタはそれ以上踏み込めなかった。
二人の間に妙な沈黙が落ちる。
“じゃあ蓮様は、本当に私の事が心配で....。
だ、駄目。嬉しく思っちゃいけないのに、心配されて少し喜んでしまっている自分がいる...。
それに何だろう....よく分からないけど、得体の知れない恐怖みたいなものも感じる....。
なんか....気持ち悪い。
対極的な2つの感情が交錯している為、ロゼッタは気持ち悪さと同時に、軽い頭痛を引き起こしそうになっていたのだった。