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無能淫魔とサディスト男
第5章 淫らなおねだりと物騒な約束事
「どうしたんだ?溜息なんかついて。」
心配を装った、蓮の猫撫で声がロゼッタの心を掻き乱す。
「ひぃ、う」
ビクンとロゼッタの身体が跳ねる。
蓮に耳朶をねっとりと舐め上げられ、ふぅっと息を吹きかけられたからだ。
「....何故黙る?俺に素直に吐けば解決する問題だぞ。黙ってお前に何の得があるんだ?それとも何か不服でもあるのか?」
「......得も不服も、ありません。」
「じゃあ吐けよ。お前だって楽になるだろう?」
「す、すみません。
喋るだけじゃ、解決しないんです。」
「んなの、困り事なんだから当たり前だろうが。これから一緒に解決策を考えれば良いだろう。」
「か、解決策はありますが、!あ!えっと、ち、ちが、い、言い間違えました、な、無いって言おうとして。」
「..........解決策はあるんだな。
それで?何が問題なんだ?」
「す、すみません。無いんです。ごめんなさい。」
「ハァ?お前、あるって言ったよな?
言い間違えただと?!言い直したんだろうが!!」
「す、すみません。お、お願いします。
きょ、今日はもうお休みになって下さい。わ、私は大丈夫ですから。」
チッと蓮の短い舌打ちが鳴った。
堂々と目の前で嘘を吐かれ、苛立ちで叱責口調となった蓮だったが、その後に続いたロゼッタの発言が、完全に火に油となったのである。